行かないのには理由があります――子どもの心を知れば不安は消える
学校に行きづらい子は年々増えていて、小中学校では約30万人。クラスに1~2人ほどいることになります。
学校に行かないとなると子どもはほとんどの時間を家ですごすことになります。昼夜逆転したり、一日ゲームやYouYubeを見ていたり。好なことばかりして、将来のことなど何も考えていないように見え、親の不安は日々膨らみます。その気楽さに腹立たしさを覚えることもあるかもしれません。いったい親として、どう関わればいいのでしょうか。
本書では、「学校に行かない子の“あるある”」を取り上げ、マンガで親が見ている世界と子どもが見ている世界を対比して描きます。違いを知ることで、子どもへの接し方が見えてくるかもしれません。
著者の西野博之さんは1980年代、学校に行かない子どもが「登校拒否児」と呼ばれていた時代から約40年にわたり、不登校の子どもたちとかかわってきました。NHKや大手新聞など、さまざまなメディアにたびたび登場。理事長をつとめる「フリースペースえん」には、日本はもとより、海外からも視察団が訪れます。
学校に行かないお子さんを持つ親御さんにとって、きっと「大丈夫のタネ」を手に入れるきっかけになる一冊です。
本書では、「食べない」「歯磨きをいやがる」「騒ぐ」「嘘をつく」などといった生活に関わる困りごとや学習面の困りごとについて、「しつけない」で対応する方法を、具体例豊富に紹介します。
著者プロフィール:
西野 博之
1960年、東京都生まれ。認定NPO法人フリースペースたまりば理事長。川崎市子ども夢パーク、フリースペースえんなど、各事業の総合アドバイザー。精神保健福祉士、神奈川大学非常勤講師。86年より学校に行かない子どもや若者の居場所づくりを行う。文部科学省「フリースクール等に関する検討会議」委員など数々の公職も歴任。NHKをはじめとするメディアにも多数登場。2021年まで15年間、川崎市子ども夢パークの所長を務め、22年にはそこで過ごす子どもたちの日常を描いたドキュメンタリー映画「ゆめパのじかん」が公開された。