特定非営利法人

理事長より年頭のご挨拶

新年明けまして、おめでとうございます。

昨年は、地域の皆さまにご協力をいただき、法人として25周年を迎えることができました。これまでご支援いただきましたすべての皆様方に心より感謝申し上げます。本年も新たな気持ちで邁進したいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

丙午(ひのえうま)の影響はいかに
さあ、今年は午年。飛躍につながるため何かを始めるには良い年だそうです。一方で、子育て支援に関わる業界的には、丙午(ひのえうま)の今年、やはり気になるのは更なる少子化の進行かもしれません。今年還暦となる前回の丙午生まれ(1966年生まれ)の出生数は、以下のグラフのように顕著に減った年でした。

出生率グラフ

これは、江戸時代の八百屋お七の事件(振袖火事)や「丙午の年は火事が多い」という伝承・迷信が背景にあるとされています。昭和の時代に、江戸時代からの伝承・迷信が影響していることに驚かされます。丙午生まれの方の両親は戦前・戦中生まれの可能性が高く、その祖夫母は明治生まれでしょうか。人の意識が、連綿と伝承されることをこのデータから感じます。

さすがに令和の時代。3世代同居も世帯の4%程度。今年は伝承に大きく影響されることはないだろうとは思います。しかしながら、少子化の加速にどのような影響があるのかは気になるところです。

朝ドラからみる子育ての伝承

今期の朝ドラは、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と妻のセツがモデルとなっています。「怪談」には、母とこどもの話が良く出てきます。ドラマの中で出てきた「飴買い幽霊」の話は、我が子を宿したまま亡くなった母が葬られてから出産し、幽霊となって水飴を買ってこどもに与えて育てる話です。伝承が伝わる寺の近くには、子を持つ母が母乳の出が良くなるよう祈った乳出地蔵があるそうです。早くに両親と離別したハーンにとって、母親の無償の愛に心打たれた「怪談」だったのではないでしょうか。

私の出身地である東北南部地方(現在の岩手県北と青森県南部)にも、たくさんの民話が伝わり、子育てがたいへんだったことを未来に伝えたいという思いの強さを感じます。ちょっと怖い話も多いですが、何百年も語り継がれてきた話には重みがあります。そういう意味では、伝承されてきたものの影響力も強いのかもしれません。

科学的エビデンスと「心もち」を支えるも

少子化対策も子育て支援も今は科学的エビデンスが重要だと言われます。各種データや調査データの分析による根拠のある政策立案です。世の中に発信、アピールしていく際には、このデータに基づく分析は確かに重要な役割を果たします。一方で、多様な科学的アプローチだけではなかなか難しいなと感じる場面もあります。こどもを産み育てるという決意を後押しするものとは?私の場合は、同じ子育て中の母親たちのコミュニティでした。そのことが、びーのびーの設立にも大きな影響を与えたと思っています。

現代のこどもを産み育てるという決意を後押しするものは、パートナーとの「共育て」や地域社会の寛容性などかもしれません。こればかりは制度だけでは無理そうです。びーのびーのが2年続けて取り組んでいる活動に「はじめの100か月の育ちビジョン」地域コーディーネーター養成モデル事業があります。

「はじめの100か月の育ちビジョン」地域コーディネーター養成モデル事業の内容

わかもの支援のアクションポート横浜と協働で実施しています。昨年度の活動の柱は4つ。

①赤ちゃんの誕生をみんなで応援する「産前産後のおうち」
②赤ちゃんとのふれあい体験授業
③地域の子育て応援の店舗への啓発
④こどもがまんなか食堂「よるによる会」

これは、こどもが周囲の人々に見守られながら育つ活動に、主体的な「いいね!」の共感の輪を広げ、誰にとっても暮らしやすいまちづくりを目指すものです。
はじめの100か月の育ちビジョン
そして今年度は昨年度の活動をふまえ、上記4つの活動のうち、②、③、④により焦点を当てることとしました。活動内容に深みを持たせるべく取り組んでいます。

昨年度から取り組んできた実感としては、私たち法人だけでは実現できなかった、地域のつながりの連鎖を感じているところです。「子育て応援の厚みを増す」ということはそうそう簡単ではありません。かといって、あきらめてもいません。この地域なら子育てしやすいかもしれない、と「心もち」を支えるものにつながりそうなこと、無理なく何でもやってみるしかありません。

飛躍の年となるか、塞翁が馬の気分で

馬にまつわる故事としては、「塞翁が馬」、人生は逆転に次ぐ逆転。災い転じて福となす。飛躍の年となるか、そうでないとしても塞翁が馬の気分で、けっしてあきらめないことだけ宣言したいと新年にあたり決意しています。

今年もこの港北区にゆかりのあるすべての方々と共に、こどもと子育て家庭の未来を応援する活動を展開していきたいと思っています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

認定NPO法人びーのびーの理事長 奥山千鶴子

びーの 管理者

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